2014年12月19日

スイッチ保護考

電動ガンのスイッチが焼けてしまうのは、DC(直流)電流が接点のみでつながる形になっているから。

バリバリー!と毎回直結を繰り返しているようなもの。

なので、接点保護回路を組み込むべきです。

スイッチの接点保護の方法は各半導体メーカーのウェブを見れば、様々な方式が提唱されています。

■CR方式■
一番手っ取り早いのはこのCR方式と呼ばれる方法で、コンデンサーとレジスター(抵抗)を組み合わせた素子を、スイッチの間に設置する方法です。一般にはスパークキラーとか、サージキラーとか呼ばれています。


現状国産メーカーのCRパッケージ部品で、電動ガンの電圧に対応するサージ対策に最適な部品がありません。
基本的に家庭電源用の100Vや工場とかの240V対応の部品が主です。
耐圧100Vのものは満充電時の電圧が10V以下ではギリ大丈夫かなっていうレベルです。
11.1とか入れるとかなり不安です。

そして、、、これ。
部品が大きいです。

接点間に入れるのが一番効果があるのですが、、、、。

画像上:CR回路
画像下:スイッチバリカタ

メカボにはどうやっても入りません。
電ハンとかコンパクトマシンガンに手軽にインストールするには無理なサイズ。
(外付けするならできるはず)

効果もバリカタとほぼ変わりません。
スイッチバリカタもそうですが、こいつも完全にスパークを止めることはできません。

メカボまでばらして、なんとか取り付けて、、、の手間を考えると、、、ですね。

■バリスタ方式■
次にラジコンのモーターとかでよく使われている方式です。
(モーターの所にいっぱい小さい卵みたいなのが付いているのがこれ)


こいつも、、、。

サイズがでかい。

画像上:バリスタちゃん
画像下:スイッチバリカタ

小さいバリスタを何個かつなげる、、、という方法もありますが、、、。
やはり部品数が増える=耐久性に不安が増すなので、なるべく一個の部品で済ませたいところ。

また、バリスタの部品自体はバリカタで使っているショットキーバリアダイオードより随分と価格的に安いので、販売の値段を考えるとできればこいつがいいんですが、、、難しい。
チップの実装型もあり、色々見てみましたが、電動ガン用に丁度いい感じのスペックのものが、、、サイズが、、、、等々で難しいです。
結構良い線行っている画像のバリスタでも、電ハンのM9とか、純正のマルイM4グリップに入れるのには無理です。

あと、モーターホルダーや、モーターの脇に入れる場合、電動ガンのモーターは少なからずモーターホルダーがあっても動いているので、スイッチ保護素子はなるべく小さく、耐熱性の高いものを選ぶべき。

という事でバリスタ方式は現状ちょっと難しいですね。
効果はショットキーバリア方式とさほど変わらずです。

■ショットキーバリア方式■
最後にスイッチバリカタでおなじみのショットキーバリアを用いた方式。


この方式は他の2つに比べて、
①サイズが小さくできる事。
②効果もさほど変わらない事。
③電動ガン使用に最適な高品質のものが作成可能であったこと。
で現状はこのショットキーバリア方式を消去法的に選び、スイッチバリカタとして販売しています。

■FET方式■
最後にこのFET方式ですが、これが一番電動ガンでスイッチ保護に役に立つといわれる方法です。


要はスイッチのゲートを新たに設ける方式です。つまりはリレー式スイッチの増設ですね。
ただ、よくネットで自作等の回路で推奨されている3037とかの古いタイプのFETは、設計がニッカドやニッケル水素等の時代のものなので、使わない方が無難です。

こういう古いタイプはリポバッテリーで壊れやすいです。↓

しっかり組んでも、1年ぐらいで壊れます。

耐圧の高い、電動ガン用の最新のFETモジュール(MOSFET)を使いましょう。

ただ、この方法は配線の交換や、スイッチ配線の増設など、結構手間がかかります。
セミオート中心で、毎週ゲームする!という銃であればFET取り付けを推奨しますが、月に1~2回程度のゲームならショットキーバリア方式で十分です。

という事で現状4つ、スイッチ保護の方法があります。
電子部品屋さんで色々部品を自分で探してみて、テストしてみて、、、。
電子工作は楽しいものです。
皆さんも色々な方法を試してみてください。
もしかしたら「これはスゲー!」という方法が見つかるかもですよ。


で、最後になりますが。
スイッチバリカタについてですが、使う人の事を考えると

・「簡単に取り付けられること」
・「機種別であること」
・「性能・耐久性が高い事」
を中心に考えました。

なので、バリカタは発売当初から業界初である機種別、ねじ取り付けで発売しています(マルイの1000または30000モーター推奨)。
この2点がスイッチバリカタの専売特許です。(バリカタ発売までは一切機種別・ねじ取り付けはありませんでした)

何故、マルイの1000、30000モーター推奨かというと、この2つのモーターをターゲットに絞り、開発した経緯があるからです。
そして、
・スイッチバリカタは7.2Vのニッケル水素、7.4Vのリポバッテリーと8.4Vのニッケル水素およびニッカド
・スイッチハリガネは11.1Vのリポと9.9Vのリフェバッテリーや、14.8Vのリフェ
でスイッチ保護に最適なSBD素子をメーカーに特別注文しました。

スイッチバリカタを発売した当初、すでに”スイッチ接点保護のSBD”としていくつかのショップさんやチューナーさんの下で販売・取り付けされていました。
その方々の製品を使っても、問題は無いと思いますが、私は個人的に高出力のニッケル水素・リポやリフェにターゲットを絞った製品が欲しかったのです。

バリカタ開発当時はSR5100とか化石のような部品を使うのが主流でした。
これ、高出力バッテリーと高負荷のメカボに使うのは非常に不安。

流速チューンの、11.1Vなんかで使うと飛びます、ご注意を。

スイッチハリガネなら、14.8Vのリフェバッテリーでも大丈夫です。
スイッチバリカタはバッテリー満充電の電圧が10Vまで大丈夫です。

世の中には私なんかよりも、ずっとずっと電子回路に長けている人が何百人も、何千人も居ます。
私の小さい脳みそで考えられる事なんて、大した事ではありませんが、一応電子部品メーカーで勤めていた経験を活かし、自分なりに色々考えた結果、色々な方のありがたいアドバイスやご協力を頂いて、バリカタとハリガネを生み出しました。

何より、自分が電動ガンが大好きで、スイッチが焼ける事に苦労してました。
なので、こだわって、バリカタの心臓部であるショットキーの素子までメーカーに特別注文してしまったり。(苦笑)

まあそういう感じで、今のところ電動ガンの手軽なスイッチ保護という事で、スイッチバリカタ・ハリガネは沢山の方々に愛用頂くようになりました。

私一人では絶対にこんなにスイッチバリカタや今販売しているFET製品が世の中に羽ばたいてくれることは無かったです。
この場を借りて、使っていただいている皆様、販売してくださっているショップ様、そして開発に色々とご協力を頂いたみなさまに感謝です。

これからもよりより製品ができるように、精進してまいりますので、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。






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この記事へのコメント
お忙しいところ恐れ入りますが教えてください。
スパーク防止用のダイオードはなぜショットキーバリアダイオードを使うのでしょうか?
普通の整流用ダイオードではダメなのでしょうか?
Posted by 教えてください at 2017年03月29日 23:31
教えてくださいさん>

通常の整流用とショットキーの違いは
ここご参考ください。
http://micro.rohm.com/jp/techweb/knowledge/si/s-si/02-s-si/4165

http://micro.rohm.com/jp/techweb/knowledge/si/s-si/02-s-si/4351

で、この電子部品単体の特徴だけでなく、スイッチ保護回路部品の選定は、熱設計や、仕様環境(振動等)、また回路内の設置位置に合わせた選定が必要になります。

また、使用する配線や、皮膜、端子、電源、電流、電圧等のスペックも関わってきますので、その辺を考慮しなければいけません。

要は回路のサージをどのように緩和させるかがキーなのですが、これには上記した以外にも様々な方法があります。

電子部品は日々進化しているので、今後さらに小型で能力の高いスイッチ保護回路が開発される日も近いかもしれません。

また製品として使われるべき電子部品は通常生産から4年以内のものであるべきです。電子部品もセラミックと金属の福同体で、生ものであり、電子部品は時間が経てばクラックやボイドというものが発生し、壊れやすくなります。

他にもいろいろあるんですが、、、。
現状としてはショットキーが一番入れやすく、使いやすいという点で優れています。
ま、常に新しい部品を探して実験を繰り返していますので、また新しい情報を手に入れたら紹介します。
Posted by カラシタカナ at 2017年03月31日 10:38
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